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農大一高生物部の長年に渡る研究の取組みが、読売新聞社賞を受賞

―25年前(当時の顧問・故内海 廣重先生)からの継続研究テーマの成果が入賞を果たすー

 

生物部が部活動の中で取り組んだ研究テーマが「第61回日本学生科学賞」において全国7万点の研究作品の中から選ばれて入賞を果たしました。

 

昨年2017年12月22、23両日、お台場の日本科学未来館で最終審査が行われポスター発表。翌24日、秋篠宮同妃をお迎えし入賞の発表が行われ、最終選考に残った20作品のうち11作品が入賞し、読売新聞社賞を受賞しました。

 

研究テーマは「尾瀬に生える針葉樹の1種コメツガの切株を利用した更新」今から25年前、一高生物部の顧問であった内海廣重先生※1の下、尾瀬ヶ原に続く鳩待峠登山道沿いの樹木の健康度を調査。当時は尾瀬の過剰利用が問題となっていた時期で、樹木がかなり弱っていた。果たして樹木の存亡は?。

 

2015年、四半世紀後に生物部員がその宿題に取り組んだところ、なかでも針葉樹コメツガへの影響が大きく、1990年に登山道沿い2.8㎞間に168本あった大木が、25年で78本に減少していた。今年度、コメツガを復活さるため、切株上での稚樹の更新の仕組みを解明する研究を行い評価されました。

 

新聞で入賞を知った卒業生からは、内海先生の思い出や、当時の一高の様子などが寄せられ、一高ならではの取り組みであることを感じさせられました。生物部60周年を迎えたこの機に全国入賞を目指して取り組んだ現役一高・一中生と、生物部OBを中心に支えていただいた、多くの同窓生の想いが実現させた全国大会入賞を誇りに感じると共に感謝の意を表します。                                              

生物部顧問  武中 豊

 

※1 生物部の元顧問として、自然の素晴らしさを生徒と共に探求された生物の先生で「尾瀬を守る会」元代表を務めました 。